東大英語2012 要約問題の解説!

どうも!地頭コーチのSHUです!

今日は、前回紹介した英文要約で必要な考え方を実際に使って見ようと思います。

(まだ読んでいない方はこちらから→ 英文要約の解き方!~サンドウィッチ構造を意識せよ~)

例題として使うのは

東京大学2012年の過去問

です。

実際に問題を解いていく時、どのような点に着目して、どうまとめていくか。

それを今回は学んでいきましょう!

まずは解いてみよう

それでは、まずは自力で解いてみてください。

ポイントは、

  • 各段落のサンドウィッチ構造を意識する
  • キーワード、キーセンテンスを抜き出す
  • 具体例を捨てる
  • 重要な要素をつなげる

でしたね。では、頑張ってください。

問題はこちらから(要約問題は2ページ目にあります。)→ 東大英語2012

 

・・・

 

はい!どうだったでしょうか?

正直まだどうやって書けばいいのかわからないと思います。

でも大丈夫です。しっかり解説していきますので、次に解くときには今回よりも少しは解きやすくなっている事でしょう。

それでは早速解説を。

東大英語2012 要約問題解説編

基本に忠実に

キーセンテンスの抜き出し、具体例の排除

段落ごとのまとめ

全体のまとめ

という流れで解いていきます。

キーセンテンスの抜き出し

まずは、キーセンテンスに印を付けてみましょう。

この時は、前回紹介した「サンドウィッチ構造」を意識して

最初か最後の文に注目しています。

()で囲われている部分は具体例や特に重要な情報を持たない部分なので要約には入れなくていいでしょう。

黄色がキーセンテンス、青は少し重要で必要なら要約に入れるかな?という部分です。

見てもらえば分かる通り、印のついている部分は全部最初か最後の部分です。

このように、重要である文章が分かりやすいのがサンドウィッチ構造を意識して抜き出していくことの利点なのです。

段落ごとにまとめる

抜き出したキーセンテンスを訳してそのまま繋げれば要約になるかと言われたら、

そうではないことは皆さんお分かりだと思います。

段落ごとに内容をまとめる、

つまり各段落のキーセンテンスを更に要約する過程が必要なのです。

では、いきましょう。

・第1段落 問題提起

印を付けたのは最初の文です。最初の段落ですから、長文を読むとき同様

問題提起

がくるのかな?と推測します。

冒頭の

As many developed countries become the destination for immigrants-
先進国が移民の目的地となるにつれ~

を前振りとして、この印を付けた文の最後

the fear of the loss of national identity as represented in a shared national language and common values.
共通の言語や価値観に代表される、国全体としての一体感の喪失という懸念

という疑問が投げかけられています。

よって、この段落は次のようにまとめられるでしょう。

「先進国への移民の流入が増えると、国としての一体感が失われる」

・第2段落 筆者の考え

次に第2段落です。

ここでは、第1段落で提起された問題に対する筆者の意見が述べられています。

まず、サンドウィッチ構造を意識して最初の文に注目してみると、

There is, however…
という逆説表現が出てきます。

どのような文章でも基本的に逆説表現は重要です。

というのも、筆者が自分の意見を述べる時は

〇〇「だけど」本当は~

という

一般論→逆説→自分の言いたい事

語り方をする場合が多いからです。

この段落は2つしか文章がないのでこの段落はサンドウィッチ構造ではありませんが、

先に筆者の主張が来ていると考えれば

先に黄色で印をつけた部分が主張だと判断できるでしょう。

そして、これをまとめると

「移民は必ずしも地元との縁を切る必要はない」

と言えると思います。

では、その後の青と黄色の部分を見て行きましょう。

マーカーの部分を見て「ん?」となる人もいるでしょう。

具体例にマーカーが引かれているんです。

これの理由は、2あります。

  • Not only, but alsoという表現
  • do not have to break connectionsの理由が書かれている

という2つです。

Not only, but alsoという表現は、教科書の通りに読んでもらえばよく、

not onlyの後ろにある文よりも

but alsoの後ろにある文の方がより重要度が高いです。

ですが、今回の文では

but also の後ろの文が具体例だけであまり重要な感じがしません。

そこで、2つ目の理由が効いてきます。

そう。最初にキーセンテンスとして抜き出した

a world in which immigrants do not have to break connections with friends and family
移民が友人や家族との絆を断たなくてもよい世界

の理由がbut also の後ろに書かれているのです。

つまり、メールや電話だけでなく故郷と同じ新聞を読み、同じテレビ番組を見て、同じ映画を見る事でも故郷と繋がりを保つことができる、ということです。

ですが、これをこのまま要約に入れることはできないので、

この具体例の部分を更に要約しましょう。

メール、電話、新聞、テレビ、映画…これらは全部

「技術」の発達がもたらしたものではないでしょうか?

そう考えれば、but also以下は

「技術の発達で故郷との繋がりを保てる」

となるでしょう。

長くなりましたが、第2得段落をまとめれば、

「移民は、技術の発達により故郷との絆を断たなくてもよくなった」

という風になります。

・第3段落 まとめ

第3段落は、

Social network ties と Families and communitiesという具体例の説明

Ties are being reconnectedというまとめ

という流れになっています。

つまり、筆者の意見としては、

a different type of society: one which is more spread out and less dependent on geographic closeness
より拡散し、地理的縁故への依存が薄くなった(以前とは)異なる形態の社会

の部分になると思います。

そうした形態の社会になる結果、

Ties are being reconnected
絆が再び繋がる

のです。

よって、この段落をまとめると、

「地理的縁故によらず、絆が再び繋がる社会が広がっていく」

というようになります。

解答

各段落のまとめは次のようになります。

第1段落

「先進国への移民の流入が増えると、国としての一体感が失われる」

第2段落

「移民は、技術の発達により故郷との絆を断たなくてもよくなった」

第3段落

「地理的縁故によらず、絆が再び繋がる社会が広がっていく」

今回は文が短く、内容も複雑でないので図式化を省きます。

これらを言葉を少し変えながら繋いでいくと、解答は

地頭コーチSHU
「移民の増加により先進国では国の一体感が失われつつあるが、移民は技術の発展により故郷との繋がりを保てるため、地理的距離によらず、絆が再構築される社会ができている。」(80字)

のようになりました。

解答を完成させるまでにかかった時間は10分前後でしたので、受験生の方が試験で作れるレベルの解答だと思います。

80字で納めるのはなかなか困難な気がしますが、その辺りは上手く言葉を繋いでいくしかないですかね…。国語力の問題です。

それでは、予備校各社と赤本の解答を見てみましょう。

K塾
「移民の増加で国民の一体感が失われるという危惧がある一方、現代のメディアを通じて再構築される移民と同郷者の絆が、地理的近接性に依拠しない新たな社会を創出している。」
T進
「移民により国民の同一性が失われ異民族間の分裂が懸念されるが、現在では移民が出身地との繋がりを切る必要はなく、地理的距離に左右されない新たな社会が生まれつつある。」T進(別解)
「移民の増加とともに社会の一体感が失われる反面、技術の発達により移民は元の共同体や文化とつながりを保っている。地理に制約されない社会が生まれつつある。」赤本
「先進国への移民が、現地社会に同化しなくなる一方で、新しい通信手段を使って母国社会とのつながりを深めている。地理的制約のない、新しい共同体が発展しているのだ。」

どうでしょうか?

僕の解答はK塾さんと近いような気がしますね。

各予備校、とても上手いまとめ方で流石、という感じがします。

ただ、これが10分で作れるかというとちょっとね…と思いますが(笑)

どの予備校も、僕の解答も基本的に言いたいことは同じだという点が分かってもらえるといいと思います。

まとめ

それでは最後に今回の内容を復習して終わりましょう!

  • サンドウィッチ構造に注目してキーセンテンスを抜き出す
  • 段落ごとにキーセンテンスを要約する
  • キーセンテンスが具体例を多く含む場合は、具体例を抽象化した表現にする
  • キーセンテンスごとにまとめたら全体の要約を作る

ということで、今回は東大英語2012年の要約問題を解説しました。

基本的には今回やったことと同じステップを踏めばそれなりの解答を10分で作れるようになります。

今後も入試問題の解説を作っていこうと思っているので

頑張っていきましょう!!!