【東京大学入試2021】理系数学第1問(文系第3問)解説

2021年3月3日

どうも!受験コーチSHUです。

今回のシリーズでは、先日行われた2021年東大文系・理系数学の解説を行っていこうと思います。

1記事で1問ずつ解説を行う、全8本のシリーズを予定しています。本記事はその2回目として、理系数学第1問の解説記事です。

本シリーズの趣旨としては、凡人数弱東大生である私が150分(文系:100分)で問題に取り組み、

  • どの順番で解くか?
  • 受験生が書ける答案か?

といった点を考慮した解説を行う事です。解く順番や全体的な話、他の問題の解説はこちらの記事を参考にしてください(下リンク)。
 ※2021東大数学の概観→ 【東京大学入試2021】理系数学まとめ

それでは、理系第1問(文系第3問)の解説に入ります。

東大2021・理系数学第1問(文系第3問)解説

(1)も(2)も二次関数・領域の基本的な問題です。いずれも入試頻出分野ですから、きちんと対策している生徒であれば特に問題なく解けるのではないでしょうか?今年のセットでは(人にもよりますが)この問題が一番解きやすく、第3問と合わせて確実に完答しておきたい問題でしょう。昨年度のように時々例外はありますが、基本的に東大数学は第1問が解きやすい傾向にあります。基本に忠実に処理すれば解けることがほとんどです。今回は、いわゆる「線型計画法」による解法を採用しました。

解答例
(1) 放物線Cと放物線 \( y = -x^2 \) の共有点の \( x\) 座標が満たす条件から、\( f(x) = 2x^2 + ax + b \) とすると、\( f(-1) > 0 \) かつ \( f(0) <0 \) かつ \( f(1)>0  \) が成り立つ。従って、
\begin{equation}
\left \{
\begin{array}{l}
f(-1) > 0 \\
f(0) < 0 \\
f(1) > 0 
\end{array}
\right.
\end{equation}  

つまり、
\begin{equation}
\left \{
\begin{array}{l}
b > a – 2 \\
b < 0\\
b > -a – 2 
\end{array}
\right.
\end{equation}

これを座標平面上に図示すれば、題意の領域は下図の境界を含まない網掛け部。

(2) 放物線Cの通過領域をDとする。ある点 \( (x, y) \) がDに含まれるとは、
\begin{equation}
y = x^2 + ax + b  \Leftrightarrow b = -xa – x^2 + y  \, \, \, \, ★
\end{equation}
を満たす実数 \( (a, b) \) が存在することである。今、\( (a, b)\) が満たす条件は(1)より
\begin{equation}
\left \{
\begin{array}{l}
b > a – 2 \\
b < 0\\
b > -a – 2 
\end{array}
\right.
\end{equation}
であり、\( b = -xa – x^2 + y \) は \( ab\) 平面上で傾き \( -x \) 、\( b \) 切片 \( -x^2 + y \) の直線を表す。

この直線が(1)に示した領域と共有点を持てばよい。この時、領域の端点を通る時の \( b \) 切片について、次の不等式が成り立つ。なお、 \( (X, Y) \) に対して★を満たす実数 \( (A, B) \) が存在する時、\( (-X, Y) \) に対して \( (-A, B) \) もまた★を満たすから、\( x>0 \) の場合のみ考えれば十分であることを用いる。\( b \) 切片について

$$ -2x < y – x^2 < 2x \lor -2 < y – x^2 < 2x $$

が成り立つ。これを \( x < 0 \) の場合も合わせて図示すると、下図の境界を含まない斜線部が求める領域Dである。